カルピス社が開発したL-92乳酸菌について、概要を解説し、アトピーへの効果などについても説明します。
L-92とは、私たち日本人になじみの深いカルピス社が発見した乳酸菌です。正式名をLactobacillus acidophilus strain L-92(ラクトバチルス・アシドフィルスL-92株)と言います。
L-92乳酸菌は、アレルギー症状の緩和効果があるとされて、一躍注目を浴びました。薬ではないので、厳密に言えば、アレルギー症状に直接働きかけるわけではありません。
しかし、体内に摂取されることによって腸内バランスが改善され、免疫力が向上し、その結果としてアレルギー症状の緩和効果が得られるという効果が期待できるようです。
また、いかなる薬にも副作用がありますが、L-92は薬ではないので、副作用は今のところ考えられません。アレルギー症状に悩む人には、救世主のような食品になる可能性もあります。
あらゆる症状の改善に有効とされるL-92乳酸菌は、将来的に医療現場での応用が期待されている乳酸菌です。
L-92乳酸菌は、ヨーグルトやチーズなど、食品からの摂取はほとんど期待できません。カルピス社が開発したような、人工的なサプリメントや、配合させた飲料水などから摂取するしか今のところは方法がありません。
なお、L-92を配合したカルピス社のサプリは、「アレルケア」。体質に合うかどうかは個人差があるかもしれませんが、アレルギー症状に悩む人は、一度試してみても良いでしょう。
アレルギー性鼻炎や花粉症などの症状の緩和が報告されています。アレルギーと腸内環境には関連性があり、腸内のバランスを整えることで、免疫力を高めアレルギー症状の緩和・改善を促すということです。
アレルギー症状の改善に寄与するため、その典型的な症状であるアトピーにも効果はあると言えそうです。被験者としてのアトピー性皮膚炎の患者に、L-92乳酸菌を一定量、一定の期間摂取してもらう実験を行ったところ、約90%の人に、皮膚のかゆみの緩和などが見られました。並行して、本来のアトピー性皮膚炎の薬の投与量を減らすことにも成功しています。
一般的な乳酸菌同様、整腸作用があるので便秘解消はもちろんですが、L-92は特に免疫力を高める働きがあるため、風邪の予防にも効果的です。